考量かんがへ)” の例文
お前は自身に供給するに足るほどのかねがあつたら、その上に望む必要は無いと言ふのぢやな、それが学者の考量かんがへじやと謂ふんじやが。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
けれどもじや、それが誨へて上げられんのは、僕が貴方であつたらかう為ると云ふ考量かんがへとどまるので……いや、いや、そりやいはれん。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
私の方ではその当時に在つてもお前さんを棄てた覚は無し、又今日こんにちも五年前も同じ考量かんがへで居るのだ。それを、まあ、若い人の血気と謂ふのであらう。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)