老職ろうしょく)” の例文
井上玄桐いのうえげんどうという侍医じい大森典膳おおもりてんぜんという老職ろうしょく、そのほか、御物書おものがき鹿野文八かのぶんぱち、用人の剣持与平けんもちよへいにいたるまで、日ごろ側近く召使われている顔はことごとく列に見える。
梅里先生行状記 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
その上、ご老職ろうしょく伊東十兵衛いとうじゅうべえどのが、源氏閣げんじかくの上から袈裟斬けさぎりになって真下ましたへ落ち、鉱山目付かなやまめつけ伊部熊蔵いのべくまぞうどのも悶絶もんぜつしていたようなありさま、けれどもこれはいのち別条べつじょうなく助かりましたが
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)