のち明治二十三年に保さんは島田篁村しまだこうそんうて、再びこの『論語』を見た。篁村はこれを細川十洲ほそかわじっしゅうさんに借りてけみしていたのである。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)