素戔嗚すさのを)” の例文
高志こし大蛇をろちを退治した素戔嗚すさのをは、櫛名田姫くしなだひめめとると同時に、足名椎あしなつちが治めてゐた部落のをさとなる事になつた。
老いたる素戔嗚尊 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
たとへば神代の豪傑たる素戔嗚すさのをの尊に徴すれば、尊は正に千位置戸ちくらおきどの刑罰を受けたのに相違ない。しかし刑罰を受けたにしろ、罪悪の意識は寸毫すんがうも尊の心を煩はさなかつた。
僻見 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
しかも巨旦の妻の気もちや父を殺した後の巨旦の気もちは恐らくは現世にも通用するであらう。まして素戔嗚すさのをみことの恋愛などは恐れながら有史以来少しも変らない××である。