紙屋紙かんやがみ)” の例文
この竹取の絵は巨勢こせ相覧おうみの筆で、ことば書きは貫之つらゆきがしている。紙屋紙かんやがみ唐錦からにしきの縁が付けられてあって、赤紫の表紙、紫檀したんの軸で穏健な体裁である。
源氏物語:17 絵合 (新字新仮名) / 紫式部(著)
それは見る人の感動した涙も添って流れる気のする墨蹟ぼくせきで、いつまでも目をお放しになることができないのであったが、また日本製の紙屋紙かんやがみの色紙の
源氏物語:32 梅が枝 (新字新仮名) / 紫式部(著)
常陸ひたちの親王のお書きになった紙屋紙かんやがみの草紙というのを、読めと言って女王にょおうさんが貸してくれたがね、歌の髄脳ずいのう、歌のやまい、そんなことがあまりたくさん書いてあったから
源氏物語:22 玉鬘 (新字新仮名) / 紫式部(著)