“糸毛車”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
いとげぐるま66.7%
いとげのくるま33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
なんというおびただしいくるまの数であろう。檳榔車びんろうぐるまもある。糸毛車いとげぐるまもある。こんなにも、都には、くるまの数があるものか、と驚かれるばかりである。
車は、中宮(皇后)の常々召される青い檳榔びんろう糸毛車いとげぐるまなので、内のおん方も、誰かと、ただすまではない。
私本太平記:05 世の辻の帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
儀式は派手はでなものであった。女官たちはほとんど皆お送りに来た。ひさしの御車に宮は召され、庇のない糸毛車いとげのくるまが三つ、黄金こがね作りの檳榔毛車びろうげのくるまが六つ、ただの檳榔毛車が二十、網代あじろ車が二つお供をした。
源氏物語:51 宿り木 (新字新仮名) / 紫式部(著)