節刀せっとう)” の例文
よろしくこんどは天慶てんぎょう承平の例にならうべきであるというところから、特に、義貞へは節刀せっとうを賜わり、やがて、たびの万歳のとなえのうちに、華々はなばなと、彼のすがたは大内を退出してきた。
私本太平記:10 風花帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
例せば西湖の北方に連亙れんこうせる御坂みさか山塊の節刀せっとう岳は、大将軍にも刀にも少しの関係もないセットウ即ち小鳥のホオジロの方言から出た名であるというし、又飛信越三国界の蓮華岳一名三俣岳は
二、三の山名について (新字新仮名) / 木暮理太郎(著)
「が。その義貞は、朝命をこうむって、朝敵討伐の節刀せっとうを拝した者にすぎませぬ」
私本太平記:10 風花帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)