“竜閑橋”の読み方と例文
旧字:龍閑橋
読み方割合
りゅうかんばし100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
床屋の親爺が「竜閑橋りゅうかんばしってのは名代の橋だがなあ。」と口惜しそうに云うのが、読んでいてとても可笑しかったものだ。
桜林 (新字新仮名) / 小山清(著)
所は神田松永町かんだまつながちょうでさあ。なあに猫のひたい見たような小さな汚ねえ町でさあ。旦那なんか知らねえはずさ。あすこに竜閑橋りゅうかんばしてえ橋がありましょう。え? そいつも知らねえかね。
草枕 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
竜閑橋りゅうかんばしから本石町ほんごくちょうまでの間——本銀町の一角を占めた宏大な構えですが、一と粒種の万吉が死んで、今朝はあわただしいうちにも、し付けられるような、陰気な空気に閉されております。