突慳貪つつけんどん)” の例文
と船頭の武助さんは、突慳貪つつけんどんにいつた。武助さんは、自分の思つてゐることを、一言いつてやれなかつたので、腹が立つてゐたのである。
良寛物語 手毬と鉢の子 (新字旧仮名) / 新美南吉(著)
お富の返事は突慳貪つつけんどんだつた。が、ふと何か思ひついたやうに、新公の顔を見上げると、真面目にこんな事を尋ね出した。
お富の貞操 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
いちいち口喧くちやかましく吟味し、自分でききざけしてから出すといつた風であつた、気にいらない客は突慳貪つつけんどんに追ひ立てを食はせ、買ひ出しに行つても思ふやうなねたが手に入らないと
一の酉 (新字旧仮名) / 武田麟太郎(著)
と、妹は自身の膝を揃へながら、突慳貪つつけんどんに姉にいふ。
姉妹 (旧字旧仮名) / 若山牧水(著)
彼は思はず、突慳貪つつけんどんに訊ねた。
双面神 (新字旧仮名) / 岸田国士(著)
杜子春は不平さうな顔をしながら、突慳貪つつけんどんにかう言ひました。
杜子春 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)