空濛くうもう)” の例文
驛を離れて峠に懸るに、杉樹さんじゆ次第に路傍に深く、一歩は一歩より前なる高原の風景を失ひ、峠に達すれば、山樹空濛くうもうとして、四只雲烟。
秋の岐蘇路 (旧字旧仮名) / 田山花袋(著)