秣槽かいおけ)” の例文
「こいつは綺麗きれいだ、この秣槽かいおけは……」と、にんじんは、小賢こざかしい調子でいった——「なるほど。金物を入れて、血をやそうってわけだね」
にんじん (新字新仮名) / ジュール・ルナール(著)
サン・ポルに着いて彼は、見当たり次第の宿屋で馬をはずし、それをうまやに連れて行った。スコーフレールとの約束もあるので、馬に食物をやってる間秣槽かいおけのそばに立っていた。
にんじんは、秣槽かいおけの水の中に、鎖のちぎれたのとか、車のわだちとか、すり切れたシャベルなどがはいっているのを見た。
にんじん (新字新仮名) / ジュール・ルナール(著)