神楽カグラ)” の例文
神あそび・神楽カグラなども、古く、をどりとくるふとの方に傾いてゐた。まひの動作の極めて早いのがくるふである。
其等の中、特殊なものでない限りは、神楽カグラといふ名で、いろ/\違つた芸能をひつくるめてゐる。まづ総括出来る名目を立てれば、「神遊カミアソビ」と言ふ古い語であらう。
神賑ひ一般 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
私の此文章が、必しも花祭り及び山の神楽カグラの本義を説き得て居ないかも知れません。私自身すら処々、既に転換を欲する固定した考への型に這入つたのもあります。
さう言ふ神遊びの中に、神楽カグラと言ふ流行を捲き起すものが現れた。平安中期の事である。
神賑ひ一般 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
其に結びついたのは、在来の夏の禊ぎの行事であつた。川社を設け、八十瀬の祓へを行ひ、夏神楽カグラを奏する。皆、帰化人将来の祇園信仰が、民間伝承の上に結びついて来てからの事であつた。
村々の祭り (新字旧仮名) / 折口信夫(著)