祖谷山いややま)” の例文
四国では阿波の祖谷山いややまでこの花をノギノギ、土佐でも東部の山村にはこの名があり、あるいはまたノギノ花ノギ流シともいっている。
ところがずっと隔たった徳島県の祖谷山いややまという奥まった山村では、七人の正月神という話があって、これは正月二十五日の出来事となっている。
年中行事覚書 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
ツシダマ 阿波の祖谷山いややまで、菎蒻玉こんにゃくだまのことをそういっている。これも野生の一種ではないかと思う。
食料名彙 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
阿波あわ祖谷山いややまではホウベラ、春の七草の一つのハコベラが、この草であったことが想像せられる。
肥後ひご五箇庄ごかのしょうと並んで、山中の隠れ里として有名であった阿波あわ祖谷山いややまなどは、小民の家はみな竹ので、あの頃はまだ夏冬を通して、このタフを着て住んでいるという話であった。
木綿以前の事 (新字新仮名) / 柳田国男(著)