“磯馴”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
そなれ75.0%
そな25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
本床ほんどこ附、畳は滑るほど新らしく、ふすま天井は輝くばかり、たれの筆とも知らず、薬草をくわえた神農様の画像の一軸、これを床の間の正面に掛けて、花は磯馴そなれ、あすこいらは遠州が流行りまする処で
湯女の魂 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
一方の庭に白く咲き殘つてゐた山梔くちなしのかはりに、こゝには腹這つてゐる磯馴そなれの松がある。かすかに鯉の動くのが見えるほど薄濁りのした水のかはりに、こゝには青い蓮の葉で滿たされた池がある。
山陰土産 (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)
下谷から本郷、本郷から小石川へ出て、水戸様の屋敷前、そこに松の木のある番所があって、俗に磯馴そなれの番所といいます。
三浦老人昔話 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)