碾割ひきわり)” の例文
火曜と木曜には、同宿のもの一同に白パンに蜜入りの汁、それにいちごか塩漬けの玉菜、それから碾割ひきわり燕麦えんばくがつくことになっております。
樅の中味やしたすかんぽで作り、味や栄養をつけるために碾割ひきわりを少しも混じていない、パンで生活したのである。
大麦に至っては主として碾割ひきわりにして食用に供するのとこの頃は押麦にしてその儘飯に炊くのとである、碾割の方は桝目ますめにして格別殖えも減りもしないが
彼は忘れたのではない、ちゃんと覚えていたのだが、かあちゃんが碾割ひきわり(麦)を買うのに足りなかったので、ついみんな売ってしまったのだ、という意味のことを云った。
赤ひげ診療譚:06 鶯ばか (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
それは、このとき以後ほとんど二年間は、イーストなしのライ麦とトウモロコシの碾割ひきわり、ジャガイモ、米、ごく少量の塩豚、糖蜜、塩であり、わたしの飲料は水であった。
ここに破風と云うのは大麦の碾割ひきわりのことである。つまり大麦の碾割が三角形になって居る、家々の破風の形によく似て居る、そこが栄五郎ボッチの形容新造語であるらしい。