破草人やぶれかがし)” の例文
と辻便所より女乞食、はだえの色の真白きに、海松みるのごときあわせまとえば、泥にまみれしのこんの雪。破草人やぶれかがしの笠をかぶりてよぼよぼとつえすがり、呼吸いきづかい苦しげに——見せ懸けたるのみ、実はしからず。
貧民倶楽部 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)