真夜まよ)” の例文
旧字:眞夜
昼すら真夜まよに等しい、御帳台みちょうだいのあたりにも、尊いみ声は、昭々しょうしょうたまを揺る如く響いた。物わきまえもない筈の、八歳の童女が感泣した。
死者の書 (新字新仮名) / 折口信夫(著)
霜こほる真夜まよの夜ぶかにかつかつと人こそとほれ巡邏なるらし
雀の卵 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
巷辺ちまたべ真夜まよの吹雪となりにけり広告ののみ赤く変りつつ
雀の卵 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
しんしんと真夜まよくらみをとほる牛の額角ひたひづのうつ牡丹雪の玉
雀の卵 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)