“真名(まな)” の例文
旧字:眞名
あるものは仮名(かな)文字、あるものは真名(まな)文字というふうに。それを三郎にも益穂にも分けると、二人は大よろこびで持ち帰ったころは夜もおそかった。
夜明け前:04 第二部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
向(むこ)うて筋違(すじっかい)、角(かど)から二軒目に小さな柳の樹が一本、その低い枝のしなやかに垂れた葉隠(はがく)れに、一間口(けんぐち)二枚の腰障子(こししょうじ)があって、一枚には仮名(かな)、一枚には真名(まな)で豆腐と書いてある。
三尺角 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
そして元久二年(一二〇五)三月二十七日、とにかく、春日殿(かすがどの)で竟宴の儀が取り行われた。そのときは真名(まな)序つまり漢文序だけついていて、二十九日に良経の仮名序の草案ができ上った。
中世の文学伝統 (新字新仮名) / 風巻景次郎(著)