目瞬またゝ)” の例文
あのひつきりのない目瞬またゝきが止んで、切れの長い目が眼鏡の奥でぢつと線を引いた。
医師高間房一氏 (新字旧仮名) / 田畑修一郎(著)
それはこつちを見てゐる間中、ちつとも目瞬またゝきをしないふしぎな眼玉だつた。
医師高間房一氏 (新字旧仮名) / 田畑修一郎(著)
それから、あの粗末な黒い上着と、カーキ色の目立つ乗馬ズボンと、又あの鼠を思はせるやうな黒味の拡がつた、ちつとも目瞬またゝきをしないふしぎな眼玉とが、房一のつむつた瞼の中に現れて来た。
医師高間房一氏 (新字旧仮名) / 田畑修一郎(著)