白毛しらげ)” の例文
「ふふーン」兄は大きい歎息ためいきをついて、白木警部のさし出す懐中電灯の下に、その得態えたいの知れない白毛しらげに見入りました。
崩れる鬼影 (新字新仮名) / 海野十三(著)
これはおそらく、博士夫妻のほかに知った人間は、兄が最初だったことでしょう。兄は勇躍して、その白毛しらげのようなものをポケットから取り出しました。
崩れる鬼影 (新字新仮名) / 海野十三(著)
化物が硝子ガラス窓を破って外へ飛びだしたときに、剃刀かみそりよりも鋭い角のついた硝子ガラス破片はへんでわれとわが皮膚を傷つけたのです。そしてけた皮膚の一部がこの白毛しらげみたいなものなのです。
崩れる鬼影 (新字新仮名) / 海野十三(著)