由布院ゆふいん)” の例文
「むりでしょう、田染たしぶ行きは」「むりをしてまで、行くほどの価値があるかないか」「田染へ行ったら、由布院ゆふいんへは、行かれませんが」
随筆 新平家 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
午前六時に眼ざめて顔を洗ったばかりで、飯も食わずに自動車に乗って、私は五里の山里を由布院ゆふいん村へと志した。
別府温泉 (新字新仮名) / 高浜虚子(著)
スイスの療養所で大分静養もしたが、思わしくなく、帰って九州の由布院ゆふいんで闘病生活四年、遂に亡くなった。
伯父のいるのは由布院ゆふいんという所で、九州の別府べっぷ温泉と同じ系統に属する辺鄙へんぴの温泉地である。
由布院行 (新字新仮名) / 中谷宇吉郎(著)
十一月二十日 二十余人バスに搭乗、玖珠くす高原を横ぎる。由布院ゆふいん休憩。別府乗船。
六百五十句 (新字新仮名) / 高浜虚子(著)