猪頸いくび)” の例文
この酒店の主人というのは、猪頸いくびの、勇敢そうな、三十歳くらいの男であった。そして熱しやすい気性の人間に違いなかった。
然も猪頸いくびで全然どちらへも曲らない。どちらへも曲らないから、自然、話し相手の顔は滅多に見ないで、いつも暖炉の端か扉口へ眼をやっているのだ。