天子てんしさまはたいそうおおどろきになり、伊豆いず国司こくし狩野介茂光かののすけしげみつというものにたくさんのへいをつけて、二十余艘よそうふね大島おおしまをおめさせになりました。
鎮西八郎 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
夜討ちを提案した田代冠者は、父は伊豆国の前国司中納言為綱の子孫、母は狩野介茂光かののすけしげみつの娘、その子が田代冠者であるが、母方の祖父茂光に預けて、この子を武士に仕立てた。