物類称呼ぶつるいしょうこ)” の例文
物類称呼ぶつるいしょうこ』は百七八十年前の採集であるが、その中には薺を尾張あたりで爺の巾着きんちゃく婆の巾着といい、奥州津軽では雀のダラコというと出ており、前の方は知らず
古来いろいろな解釈があるらしいけれども、梅雨に入って吹くのをクロハエ、梅雨半に吹くのをアラハエ、梅雨晴るる頃より吹く南風をシラハエという『物類称呼ぶつるいしょうこ』の説に従って置く。
古句を観る (新字新仮名) / 柴田宵曲(著)
日本の農村生活の変遷をうかがうべき好史料に、吾山ござんという俳人の編輯へんしゅうした『物類称呼ぶつるいしょうこ』五巻がある。
木綿以前の事 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
それが例の蒙求もうぎゅうを囀るということわざの引続きであって、しかも句としては新らしかった。『物類称呼ぶつるいしょうこ』は安永年間の書物であるが、あの中には関東で「一筆啓上せしめ候」、遠江とおとうみ国においては