マド)” の例文
この家も世間どほりに、女部屋は、日あたりにウトい北の屋にあつた。その西側に、チヒサ蔀戸シトミドがあつて、其をつきあげると、方三尺位なマドになるやうに出来てゐる。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
あなた達の偸安のマドを開け放つてはいけない
街のシルヱット (新字旧仮名) / 山口芳光(著)
君が居る マドのあかりを—
我が愛する詩人の伝記 (新字新仮名) / 室生犀星(著)
女鳥メトリの わがおほきみのオロす機。ねろかも——、御存じ及びでおざりませうなう。昔、かう、機殿ハタドノマドからのぞきこうで、問はれたお方様がおざりましたつけ。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
姫は、山田の道場のマドから仰ぐ空の狭さを悲しんでゐる間に、何時かこゝまで来て居たのである。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)