燁子あきこ)” の例文
伊藤燁子あきこの最近の写真の下に宮崎竜介りゅうすけ氏のが一つわくにあり、右下には、伊藤伝右衛門氏と燁子さんの結婚記念写真が出ていた。
柳原燁子(白蓮) (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
高見たかみ夫婦を尋ねたり、東京に出て来て居た音無信次の紹介で女詩人星野燁子あきこ女史を訪れたりして、三日間を愉快に送つたが、すぐに東京に飽いて四日目に横浜に帰つて来た。
そういう点で、いまは宮崎龍介みやざきりゅうすけ氏夫人であるもとの筑紫つくしの女王白蓮びゃくれん女史の燁子あきこさんは幸福だ。
明治大正美人追憶 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
燁子あきこさんにしても、人世の桎梏しっこくの道を切開きりひらいて、血みどろになってこられたかたたちだ、その人の心眼に何がうつったか? ただ、寂しい心情とのみはいいきれないものではなかったろうか。
九条武子 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
火の国筑紫つくしの女王白蓮びゃくれんと、誇らかな名をよばれ、いまは、府下中野の町の、細い小路のかたわらに、低い垣根と、粗雑な建具とをもった小屋しょうおくに暮している燁子あきこさんのへやは、日差しは晴やかなうちだが
柳原燁子(白蓮) (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)