煤塗すすまみ)” の例文
それは佛像だの、位牌だの、ごたくさと置き竝べたなかに、煤塗すすまみれになつたちつぽけな御厨子で蝶番ひの脱れかかつた隙間から覗いてみると、何やら得態の分らぬ佛體がつくねんと立つてゐる。
西大寺の伎芸天女 (旧字旧仮名) / 薄田泣菫(著)