焼山越やけやまごえ)” の例文
はた車の輪のきしるや、秋の夕日に尾花をもやさないと誰が言おう——おかしな事は、人が問いもしないのに、道中、焼山越やけやまごえの人足である——たとえめなくても済むものを
雪柳 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
黒塗り真円まんまるな大円卓を、ぐるりと輪形に陣取って、清正公には極内ごくないだけれども、これを蛇の目の陣ととなえ、すきを取って平らげること、焼山越やけやまごえ蠎蛇うわばみの比にあらず、朝鮮蔚山うるさんの敵軍へ
灯明之巻 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)