澀江抽斎しぶえちうさい)” の例文
旧字:澀江抽齋
澀江抽斎しぶえちうさい」を書いた森先生は空前の大家だつたのに違ひない。僕はかう云ふ森先生に恐怖に近い敬意を感じてゐる。
いささこころよきを覚ゆ。床上「澀江抽斎しぶえちうさい」を読む。嘗て小説「芋粥いもがゆ」をさうせし時、「ほとんど全く」なる語を用ひ、久米に笑はれたる記憶あり。今「抽斎」を読めば、鴎外おうぐわい先生もまた「殆ど全く」の語を用ふ。
夫人は澀江抽斎しぶえちうさいの夫人いほ女の生れ変りか何かなるべし。