漣波れんぱ)” の例文
それは川面かわも漣波れんぱに、蘆荻ろてきのそよぎに、昼顔の花に、鳥のさえずりに、ボロ服とボロぐつにあるのではないか。
映画雑感(Ⅰ) (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
編中に插入そうにゅうされた水面の漣波れんぱ、風にそよぐ蘆荻ろてきのモンタージュがあるが、この插入にも一脈の俳諧はいかいがある。この無意味なような插入が最後の「自由」のシーンと照応して生きてくるように思われる。
映画雑感(Ⅰ) (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)