渡口とこう)” の例文
「羽将軍の忠義をあわれみ、関所渡口とこうすべてつつがなく通してやれとのおことばでござる。御直書おじきしょかくの如し」
三国志:06 孔明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「黄河の渡口とこうには夏侯惇かこうじゅんの部下秦琪しんきが、要害を守っておる。かならず、将軍の渡るをゆるすまい」
三国志:06 孔明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ここに一軒のにせ茶店を構えて、多年、梁山泊の渡口とこうを見張っている旱地忽律かんちこつりつ朱貴しゅきだったが、まだかつて今日までには、こんな堂々たるお客様を、お迎え申したことはない。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そしてさっそく、その日の午後、こうを渡って、さきに呉用と劉唐りゅうとうが行って待っている梁山泊りょうざんぱく渡口とこう——李家りけの四ツ辻にある——偽茶店にせちゃみせの亭主朱貴しゅきのところで七名全部、落ち合った。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
渡口とこうの見張り茶屋は、従来の朱貴の店のほか、三ヵ所をふやす。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)