浮文ふぶん)” の例文
敬の実用の才ありて浮文ふぶんの人にあらざるをるべし。建文のはじめに当りて、燕を憂うるの諸臣、おのおの意見を立て奏疏そうそたてまつる。中について敬の言最も実に切なり。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
支那の流儀にして内行の正邪は深くとがめざるのみならず、文化文政の頃に至りては治世の極度、儒もまた浮文ふぶんに流れて洒落しゃらく放胆を事とし、殊に三都の如きはその最も甚だしきものにして
日本男子論 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)