“毛鈎”の読み方と例文
読み方割合
けばり100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
若鮎が、毛鈎けばりをくわえたのだ。軽く鈎合わせをする。掛かった鮎を、そのまま大笊の上へ持ってきて振り落とす。
母の匂い (新字新仮名) / 佐藤垢石(著)
鮎の最も好きな水垢が豊富に石についてゐるにも拘はらず、毛鈎けばりを下げればその鈎へ食ひついて来る。これ等のことも、鮎自身でなければ判らぬ領分だ。
水垢を凝視す (新字旧仮名) / 佐藤垢石(著)
そこには、数多い山女魚やまめが棲んでいて、毛鈎けばりの躍るを追い回す。殊に熊川渓谷の銀山女魚の味は絶品だ。
わが童心 (新字新仮名) / 佐藤垢石(著)