“けばり”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
毛鈎85.7%
牙彫14.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そこには、数多い山女魚やまめが棲んでいて、毛鈎けばりの躍るを追い回す。殊に熊川渓谷の銀山女魚の味は絶品だ。
わが童心 (新字新仮名) / 佐藤垢石(著)
だから、その頃まだ加賀国や土佐国で巻く精巧な毛鈎けばりが移入されなかった奥利根川の釣り人は、播州鈎や京都鈎に藻蝦の肉を絞り出し、餌としてつけたのであった。
父の俤 (新字新仮名) / 佐藤垢石(著)
「それと氣の付いた御家人喜六と唐人お勇が、吉三郎如きに大事の手形を取られちやかなはないから、鮟鱇あんかう河豚ふぐと言つて食はせ、實は毒酒で殺して死骸から牙彫けばりの手形を拔いたのだよ」