“歯黒”の読み方と例文
読み方割合
はぐろ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
雀だけはちょうどお歯黒はぐろをつけかけていたところで、知らせを受けてすぐに飛んで行ったから、にあって母をよろこばせることができた。
母の手毬歌 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
そうしてつぎに……いや、それよりも、そうした木立の間から山谷堀の方をみるのがいい。——むかしながらの、お歯黒はぐろのようによどんだ古い掘割の水のいろ。
雷門以北 (新字新仮名) / 久保田万太郎(著)
歯黒はぐろはまだらに生へ次第の眉毛まゆげみるかげもなく、洗ひざらしの鳴海なるみ裕衣ゆかたを前と後を切りかへて膝のあたりは目立ぬやうに小針のつぎ当、狭帯せまおびきりりと締めて蝉表せみおもての内職
にごりえ (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)