“橘守部”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
たちばなのもりべ50.0%
たちばなもりべ50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
橘守部たちばなのもりべは、この御歌の「天の原」は天のことでなしに、家の屋根の事だと考証し、新室を祝う室寿むろほぎの詞の中に「み空を見れば万代にかくしもがも」云々とある等を証としたが
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
一字の訓で一首の価値に大影響を及ぼすこと斯くの如くである。また初句の「熟田津に」の「に」は、「において」の意味だが、橘守部たちばなのもりべは、「に向って」の意味に解したけれどもそれは誤であった。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
その中に橘守部たちばなもりべの『心の種』があったといって、後年長兄が私に下さいました。漢文も達者に書かれたらしいのですが、詩は一つもないそうです。
鴎外の思い出 (新字新仮名) / 小金井喜美子(著)
和綴わとじのかなり厚い一冊物で、表紙は茶色の熨斗目のしめ模様、じゃばらの糸で綴じてあり、綴目の上下に紫色の切れが張ってあって『心の種』と書いてあります。橘守部たちばなもりべの著なのです。
鴎外の思い出 (新字新仮名) / 小金井喜美子(著)