樹霊じゅれい)” の例文
心あるもののように、全山の樹霊じゅれいは青々とときの声をあげて揺れていた。黄いろ葉、くれないの葉は梢を離れて舞ってくる。——頼朝は、歩を移して、池から池へながれて行く小川に寄って手をきよめた。
源頼朝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)