樹波きなみ)” の例文
と六音のうちに、何百何千の人間のたましいが一声ごとに洗われてゆくように、そして、無碍むげ、無我——から無心にまで澄んでゆくように、樹波きなみの声のうちに、くりかえされているのだった。
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)