“樫柄”の読み方と例文
読み方割合
かしえ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「ええ、これほどの手配りを破られたか」と、歯軋（はぎし）りをした天堂一角、樫柄（かしえ）の槍を抱えなおして、疾風のごとく追いかけたが、その寸隙（すんげき）に十間（けん）ほどの隔りができていた。
鳴門秘帖：01 上方の巻 (新字新仮名) ／ 吉川英治(著)
納屋の壁を仰ぐと、真っ黒な樫柄（かしえ）の槍と、陣笠と、切れ端のような古具足とが、吊（つる）してあった。
新書太閤記：01 第一分冊 (新字新仮名) ／ 吉川英治(著)
刺さった樫柄（かしえ）の震動が止まらぬうちに、駈けてきたのは、それを投げた天堂一角。
鳴門秘帖：01 上方の巻 (新字新仮名) ／ 吉川英治(著)