古川節蔵脱走れから古川節蔵ふるかわせつぞうは長崎丸と云う船の艦長であったが、榎本釜次郎えのもとかまじろうよりも先駈けして脱走すると云うので、私にその事を話した。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
「たとえて申すならば、かの榎本釜次郎えのもとかまじろうどのらの罪業と、わが藩の行動を、ここでひきくらべて見ましょう」
石狩川 (新字新仮名) / 本庄陸男(著)
所が前申す通り榎本釜次郎えのもとかまじろうと私とは刎頸ふんけいまじわりと云うけではなし、何もそんなに力を入れる程の親切のあろう訳けもない、ただ仙台藩士の腰抜けをいきどおったと同じ事で
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
所が榎本釜次郎えのもとかまじろうだ。釜次郎は節蔵せつぞうよりか少し遅れて此方こっちかえって来て同じく糺問所きゅうもんじょの手にかかって居る。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)