楽山らくざん)” の例文
中国各地にのこっている——駐馬塘ちゅうばとうとか、万里橋ばんりきょうとか、武侯坡ぶこうはとか、楽山らくざんとかんでいる地名の所はみな、彼が詩を吟じた遺跡だとか、馬をつないだ堤だとか
三国志:12 篇外余録 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
特に茶の湯をたしなまれ、有名な茶器を沢山集め、菅田庵かんでんあんという茶室を設け、楽山らくざんでは好む茶器を焼かせました。参勤交代さんきんこうたいの時ですら、道中愛器を駕籠かごに乗せておともをさせたといいます。
手仕事の日本 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
彼の宅地は隆中の小高い丘陵の中腹にあり、家のうしろには、楽山らくざんとよぶ山があった。
三国志:06 孔明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
楽山らくざんの如き布志名の如き皆彼の翼の下で養われた。だがその茶道から生れた出雲の焼物で一つ特筆すべき面白いものがある。土地の人はそれを「呉須茶碗」とか「ぼてぼて茶碗」とか呼ぶ。
雲石紀行 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)