“らくざん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
楽山80.0%
雒山20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
彼の宅地は隆中の小高い丘陵の中腹にあり、家のうしろには、楽山らくざんとよぶ山があった。
三国志:06 孔明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
楽山らくざんの如き布志名の如き皆彼の翼の下で養われた。だがその茶道から生れた出雲の焼物で一つ特筆すべき面白いものがある。土地の人はそれを「呉須茶碗」とか「ぼてぼて茶碗」とか呼ぶ。
雲石紀行 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
いま蜀の冷苞れいほう鄧賢とうけんの二将は、雒山らくざん山脈を負うて左右二翼にわかれて陣取る。御身らも二手にわかれて各〻その一方に当れ。いずれでも早く敵陣を粉砕して味方の旗をかかげたものを
三国志:09 図南の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
雒山らくざんの北に、一すじの秘密路かくしみちがあります。それを踏み越えれば、雒城の東門に達すということです。——またあの山脈の南にも一道の間道があって、それを進めば同じく雒城の西門に出るという。
三国志:09 図南の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
雒山らくざんの背をこえ、西方の麓をのぞんで降りてゆくと、真下に雒城の西曲輪にしくるわが見え、蛾眉門がびもん斜月門しゃげつもん、鉄鬼門、蕀冠門らかんもんなどが、さらに次の山をうしろにして鋭い屋根やねの線を宙天にならべていた。
三国志:09 図南の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)