棚經たなぎやう)” の例文
新字:棚経
おなじく七月十三日の午後、佛壇には精靈棚しやうりやうだなをしつらへ、軒には大いなる切子燈籠きりこどうろうをかけたり。一人の僧は佛壇の前に坐して棚經たなぎやうを讀む。このの母お時は下のかたに坐して蚊いぶしを煽ぎゐる。
箕輪の心中 (旧字旧仮名) / 岡本綺堂(著)