いかだ)” の例文
いかだに乗りて海に浮ばん。我に従う者は其れゆうなるかと。子路之を聞きて喜ぶ。子曰く、由や勇を好むこと我に過ぎたり。取りはかる所なしと。——公冶長篇——
論語物語 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
しかと認めがたけれど大抵青大将という蛇に似たり、この蛇水中にて人の手足をまとえど捕り殺す事を聞かず。また出羽最上川に薄黒くしてひらたき小蛇あり、いかだに附いて人を捕り殺すという。
子曰く、道行なわれずんばいかだにのりて海に浮かばん、我に従わん者はそれ由か。子路之を聞きて喜ぶ。子曰く、由は勇を好むこと我に過ぎたり、(然れども桴の)材を取るところなからん。(七)
孔子 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
「私の説く治国の道も、到底行われそうにないし、そろそろいかだにでも乗って海外に出ようと思うが、いよいよそうなった場合、私について来てくれるのは、ゆうかな。」
現代訳論語 (新字新仮名) / 下村湖人(著)