“桐箱（きりばこ）” の例文

主人が一つ一つの桐箱（きりばこ）に入念な封印をほどこし御用倉へ厳重に納めてしまいましたゆえ、心はあせっても手が出せず、何をいうにも不義はお家の法度（はっと）と

右門捕物帖：28 お蘭しごきの秘密 (新字新仮名) ／ 佐々木味津三(著)

そこの床の間にありまする小さな桐箱（きりばこ）の中がそのすずりでござりまするが、石は唐の竜尾石（りゅうびせき）、希代の名品でござりますばかりか、不思議が言い伝えがござりまして

右門捕物帖：36 子持ちすずり (新字新仮名) ／ 佐々木味津三(著)

“桐箱”の解説

桐箱（きりばこ）とは、桐で出来た箱のこと。主に掛軸、骨董品、風鎮、数珠などを保管するのに使用される。
通常は箱と蓋とに分かれており、蓋はかぶせた時の箱との摩擦によってある程度固定され、更にその上から紐を掛けたり風呂敷で包んだりすることが多い。掛軸用の桐箱は中に軸受けを設けているものが大半で、骨董品の場合は桐箱に入れる前に袱紗（ふくさ）や黄袋などで包むこともある。また、軽くて湿気を通さないため、乾燥や湿気に弱い物品を保存するのに向いている。
茶道具の世界では桐箱に箱書きをすることによってそのものの価値が高まる場合がある。墨がにじまないという桐の特徴から、家元の書付、作家の箱書きにも多く用いられる。
特に有名な高級箱については京都が主産地である。
最近では高級なマスクメロンの梱包にも使われている。
(出典:Wikipedia)

桐	漢検準1級 部首:⽊ 10画
箱	常用漢字 小３ 部首:⽵ 15画