桃葉珊瑚あおき)” の例文
紅葉の木に桃葉珊瑚あおきが二本、手水鉢の水落ちのきわにも手入れの届いた葉蘭のひとむらがあって、水に打たれ染め上げたばかりの緑の色艶は眼にしみるよう
痀女抄録 (新字新仮名) / 矢田津世子(著)
「だが、胡桃・巴旦杏・桃葉珊瑚あおき水蝋木犀いぼたのきの四本では、結局正方形になってしまうぜ」
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
築山の桃葉珊瑚あおきの蔭から青年は姿を現わした。
高原の太陽 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
と云うのは、墓地樹として、典型的な、ななかまどや枇杷びわたぐいがなく、無花果いちじく・糸杉・胡桃くるみ合歓樹ねむのき桃葉珊瑚あおき巴旦杏はたんきょう水蝋木犀いぼたのきの七本が、別図のような位置で配置されていた。
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)