板下絵はんしたえ)” の例文
彼ら江戸の戯作者いくつになつても色つぽい事にかけては引けを取らず。浮世絵師について見るに歌麿うたまろ吉原青楼よしわらせいろう年中行事』二巻の板下絵はんしたえを描きしは五十前後即ち晩年の折なり。
一夕 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
その文化の初め数年にわたりてはもっぱら馬琴ばきんその他の著作家の稗史はいし小説類の挿絵を描き、これによつて錦絵摺物等の板下絵はんしたえにおいてはかつて試みざりし人物山水等を描くの便宜を得
江戸芸術論 (新字新仮名) / 永井荷風(著)