明後日あさッて)” の例文
明後日あさッて初酉はつとりの十一月八日、今年はやや温暖あたたかく小袖こそで三枚みッつ重襲かさねるほどにもないが、夜がけてはさすがに初冬の寒気さむさが身に浸みる。
今戸心中 (新字新仮名) / 広津柳浪(著)
二三日はずされない用があるんだとか言ッていたんだからね。明後日あさッてあたりでなくッちゃア、来ないんだろうと思うよ。先日こないだお前さんのことをね、久しく逢わないが、吉里さんはどうしておいでだッて。
今戸心中 (新字新仮名) / 広津柳浪(著)
「さアそろそろ始まッたぞ。今夜は紋日もんびでなくッて、紛紜日もめびとでも言うんだろう。あッちでも始まればこッちでも始まる。とりまち明後日あさッてでござい。さア負けたア負けたア、大負けにまけたアまけたア」
今戸心中 (新字新仮名) / 広津柳浪(著)