明六あけむ)” の例文
竹格子たけごうしの裏窓を明けると箕輪田圃みのわたんぼから続いて小塚原こずかっぱらあかりが見える河岸店かしみせの二階に、種員は昨日きのう午過ひるすぎから長き日を短く暮すとこの内、引廻した屏風びょうぶのかげに明六あけむツならぬ暮の鐘。
散柳窓夕栄 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
学円 今朝、明六あけむつの橋を渡って、ここで暮六つの鐘を聞いた。……
夜叉ヶ池 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)