昌姫まさひめ)” の例文
かしずいてきてからすぐ翌年に、その裏方は、後に、小黒おぐろの女房とよばれた昌姫まさひめを生み、やがてまた、二年おいて、男子おのこ明信みょうしんを生んだ。
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「でも、お父様、お百姓たちは、みんな大人でしょ、子どもじゃないのに、どうしてお父様が歌をうたってあげるの」と、昌姫まさひめはもう、そんな疑いを父にたずねたという。
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
七歳ななつになった昌姫まさひめは、父の法衣ころものたもとにからんでよくこうせがむ。
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)